インナーチャイルドが形成される「機能不全家族」とは

先日から立て続けに、
インナーチャイルドについての内容を中心に
記事を書かせていただきました。

その中で何度か登場している
「機能不全家族」というワードですが、
何それ?という疑問が出てくるのではと思い、
本日はこれの解説をいたします。

「機能不全家族」とは

定義としては

「家庭という小さな社会が
正常に機能していない家庭」

です。

夫が夫の役割を、妻が妻の役割を、
母が母の役割を、父が父の役割として、

各々の役割が適正に
遂行できなくなっている家庭とも
言われています。

この環境で生まれ育つと、
機能不全な環境や考え方が
当たり前であるかのように認識して
成長することが多く、

本当の自分を出せずに、
心の成長がある程度の段階で
止まってしまいます。

子供時代は自分の家庭と
他の家庭を比較する機会がなく、
自分の親が機能をしていないとは、
子供時代には認識することができません。

結果として、建設的な自己愛、
自分を大切に思う自尊心に欠けた大人に
なってしまう可能性があり、

「社会と健全な関係を築くことが
できない大人が排出されてしまう」

という結果が生じてしまいます。

「機能不全家族」は、何が不全なの?

機能不全家族に欠けているものが何かと言うと、
物理的には

「住居」「食事」「衣服」「衛生」
「教育」「娯楽」「交流」

といったものであり、そして
これらは欠けていると虐待になってしまいます。

ただ厄介なのが、虐待とも言い切れず、
子供が成人してから欠けていたことに気づくのが
精神的な要素を含めたものであり、

「褒める」「認める」「感謝する」
「謝る」「励ます」「同情する」
「尊敬する」「叱る」「教える」「導く」

といったような、相手を一人の人として
尊重しているという行為です。

歪んだ思想・観念を全身に受けながら
育ってしまうと、子供の時期に学ぶ必要がある
社会のルールや、愛情の表現を学ぶことができず、
育成者や家庭に課題な気遣いをしながら
生活をしなくてはなりません。

このように必要な要素が欠落してると、
自分が問題を抱えていることに
気づけないまま大人になり、

成人して社会に出てから
さらなる人格の歪みを引き起こす場合があり、

親以外の人に偏った思考パターンを押し付け、
パワハラ、モラハラやDV的な行動を
とってしまうことも少なくありません。

またはそれを受けてしまう環境に
身を置いてしまうこともあります。

世代間連鎖を起こす機能不全家族

親に対して嫌悪感を持っているのに、
親と同じような生き方を選んでしまうのは
機能不全家族で育った人の典型的な特徴です。

親の生き方を見て
模倣していくようになるのです。

ですが、機能不全家族に生まれ育った人間が
必ず社会不適応な人間になるとは限らず、
反面教師として幼少期の経験を
活かす人もたくさんいます。

また、その後の環境に恵まれ、
育成者以外から望ましい影響を受けて成長でき、
問題を抱えない状態で大人になれる人もいます。

必要以上に不安を感じる必要はありませんが、
もし自分がそうなのではないか?と感じた時は、
将来の自分の家族に同じ想いをさせないためにも、

自分がどんな状態なのかきちんと調べ、
問題に向き合って解決しようとする姿勢が大切です。

大人になってからでも、ちゃんと正しい方法を
使えば解決することができますよ。
苦しみ続ける必要はないんです。

今まで苦しみ続けてしまったのなら、
それはあなたが悪いのではなく
単純に正しい解決法を知らなかっただけです。