インナーチャイルドが及ぼす世代間連鎖

本日は、すでに何度かこのブログでも
お話をしているインナーチャイルドについて
掘り下げたお話をさせていただきます。

機能不全家族の中で育つと、
子供時代にできた心の傷やトラウマを
ケアされないままそのまま大人になって
しまうことがあります。

自分自身が原因となった出来事を忘れてしまう。
でも根本的な問題が解決しているわけではない。

なので大人になってからその満たされない感情を
なんとかしようとしてもがくようになってしまう。

そして人間関係にマイナスの影響を
及ぼしてしまうのがインナーチャイルドです。

インナーチャイルドは病気ではありません。
どちらかというと人格に軽い偏りや
未熟さがあるものだといってよいでしょう。

ではもしあなたが、

「自分という人間に自信が持てない」

「自責の念を感じてしまうことが多い」

「ネガティブな感情に襲われやすい」

「極端に自己肯定感が低い」

こういった悩みをもち、なんとしようと
頑張り続けているが、うまくいかず
泥沼になっていく実感しか持てない…

人間関係や恋愛面でいつも同じような
失敗を繰り返してしまうなど、
そのように長期間悩み続けているとしたら、

インナーチャイルドが
原因である可能性が高いです。

幼少期に抱えてしまった満たされない感情や
心の傷をなんとかしたいという、
潜在意識からのサインなのです。

どんなインナーチャイルドを持っていて、
かつそれぞれをどのくらい強く持っているのか、

それらをきちんと知ることで、
自分が今まで長期間抱えてしまっていた悩みを
解決するための糸口を見つけることができます。

努力し続けているのに、一向に楽になれない…そして負の遺産は受け継がれていく。

この問題が長く解決しない一番の原因は、
問題に対し間違ったアプローチを
し続けてしまっていることです。

そして自分ではそれ以外の方法を知らないがゆえ、
同じ間違ったプログラムを何回も
繰り返してしまうことになるのです。

つまり、自分では精一杯頑張っているのに、
ドツボにはまる一方に…そうして挫折感と
自己否定感ばかりが募っていくことになります。

インナーチャイルドを放置するリスクは多々あります。
その一つとして大きなもののは、
自分の子供へ悪影響を及ぼしていくこと。

なので、自分がそうではないか?と思った時は、
調べて正しいケアをすることが

「インナーチャイルドが及ぼす世代間連鎖」

これを防ぐ一番の方法になります。

機能不全家族で育ったことにより、
心に傷を抱えたまま大人になってしまう…

自分が傷ついて生きてきたため、
同じような家庭を作ることを避けたいと
思う方が多いと思います。

ただ自分がインナーチャイルドを
抱えていることで、人間関係で問題を
起こしていることに気づけていないと、

自分が傷つき育った家庭と同じような
家庭を作ってしまう可能性があります。

自分自身の問題に気付けていないので、
何が問題となる言動なのか判断がつかないゆえです。

世代間連鎖を防ぐ為に。

インナーチャイルドが形成されるときの
一つのパターンで、誤解をしてしまっているだけ
という場合があります。

つまり、親にはそんなつもりでなくても
言葉足らずな状況により子供の自分が勘違いをして、
結果として心の傷を抱えてしまうのです。

そして、その誤解が解消されず、
そのまま出来事のみを忘れてしまう…

でも満たされない心の問題が
解決できているわけではない…

なのでそれをなんとかしようとし
その問題を解決しようと、間違った
アプローチを繰り返してしまうようになるのです。

インナーチャイルドは9つの特徴があり、
それぞれ自分がどれを強く持っているのかは
診断を受けることで調べることができます。

9種類のインナーチャイルド

基本的に人間関係上で影響を及ぼすので、
恋愛面や仕事上の人間関係でトラブルを
引き起こしやすいので、

自分のそんな状況に気付かずに家庭を持ち、
今の家庭環境のまま子供を育ててしまうと、
自分の子供もインナーチャイルドを形成しかねません。

そしてその子供が親になったら機能不全家族を作り、
自分の孫も同じパターンになる可能性は否定できません。

ここで一つの事例を紹介します。
インナーチャイルドを持つ人の一つの大きな特徴として、
自分のことを大切にできなくなるというのがあります。

例えば、

「なかなか子供が優先で…」

「家族のことが一番で…」

こんな風になっていませんか?

人に愛情を注ぐのはとても大切なことですが、
ここで注意していただきたいことは、

「何をさておき相手が一番」とか

「自分の意見、考えより他人の意見を聞く、優先する」

という行き過ぎている人です。

自分を押し殺して、ぐっとこらえて我慢し続ける。

「人のことばっかり優先で、
ずっとそう思ってきて…もう疲れちゃいました」

「自分のことは後回しなんです」

「私、楽しんじゃいけないんです」

このような価値観を持つようになってしまい、
自分のことを大切にできず、
犠牲的に献身的に家族に尽くすようになります。

こういう人の典型的な特徴は、
実ははたから見たら、とても模範的な人なのです。

ただ心の奥底では
常に満たされない心を抱え続けている…

言動の節々に出る犠牲的な振る舞いは、
自分の想像以上に子供に影響を与えます。

親の犠牲的な言動を見たときに、
子供はどのように感じるでしょうか?

親である自分はそんなつもりが全くなくても、
子供は自分のせいで、親がそのようなに振る舞うのだと
思い込んでしまうかもしれません。

これは私にも経験があることなのですが、

「私が〇〇すると、お母さんに無理をさせてしまう…」

「正直な感情を出すことは、親を悲しませてしまう」

このように感じてしまうかもしれません。

幼少期にそのように感じた心を、
大人になっても抱え続けたせいで、
自分の正直な感情を表現することに
恐怖を持つようになってしまいました。

同じように、自分のことを
大切にすることに罪悪感を持つような、
そんな価値観を受け継いでしまうのです。

またそれとは別の典型パターンとして、
不倫や浮気があります。

自分の満たされない心を
誰かに埋めてもらおうとするようになるのです。

私のところには、様々な事例が入ってくるのですが、

例えば何十年にもわたり不倫と離婚を何度も繰り返し、
自分の子供や配偶者、その配偶者の家族に
多大なる迷惑をかけ続けてしまった人もいます。

根本的な問題を解決できていないと、
このように何度も繰り返してしまうようになります。

頭でわかっていても、
感情をコントロールすることができず
そのように流されてしまう…

そのいっときの感情で、自分の大切な人を
失ってしまって後悔しませんか?

脅すつもりは全くありませんが、
心当たりのある人は、
少し頭の片隅にいれて置いて欲しいです。

あなたが意識を変えることで、
問題を解決できることは本当にたくさんあるんです。

では次回は、今回の内容を踏まえ、
インナーチャイルドを何年も抱え続け、
苦しみ続けてしまった人についてお話をいたします。