心理学の用語で、
最近はビジネスシーンでもよく聞く
「モデリング」というワードをご存知ですか?
本日はこちらの使い方についてのお話です。
「モデリング」とは?
定義としては、
何かしらの対象物を見本(モデル)に、そのものの動作や行動を見て、同じような動作や行動をすること、です。
人間(主に子供)の成長過程では、モデリングにより学習・成長するとされている。
思春期から大人にかけての時期では、憧れの意識から、対象の人物に少しでも近づきたいという心理が発することがある。
また、芸能人のファンが、その対象人物のファッションや仕草などを真似るのは、モデリングのひとつである。
調べるとこのように出てきます。
もともと子供が成長する過程では、
社会でどのように生きていくべきかや、
人としてどうあるべきかを大人から学びます。
特に子供にとっては、育成者が与える影響は
とても大きいので、環境がどれほど
重要な要素になるのかを理解しておく必要が
あるのではないかと言えます。
ビジネスの場では、
理想とする成功者のやり方を真似することで、
自分も成功に近づくことができるという考え方で
使われるのを耳にします。
モデリングという手法は、
ビジネスや目標達成の際に十分使える
考え方の一つであることは間違いなのですが、
ここで一つ注意点があります。
モデリングを効果的に活用させるには…
モデリングが効果を発揮してくれるときは、
その物事や成功の事例の本質を理解できている時
であり、なので単純に事象を真似しても
意味はあまりありません。
ビジネスの世界はほとんど、
誰かの成功事例を真似して成果を望むのが
ほとんどのパターンなのではと思います。
ただ部分的な要素のみをピックアップし
真似をしているパターンや、
それを教えられることが多いのは様々なところで見て感じます。
先日のブログでも書いた内容ですが、
誰かが成功したことを再現しても
上手くいかない理由は、仮にビジネスの
内容が同じようなことだとしても、
その人と自分の環境や、今まで生きてきた
バックグラウンド、あらゆる要素が違えば
同じ事をしても効果には繋がらないので、
まずは細かく分析することが大切で、
もし尊敬する人や、
「この人みたいになりたい!」という人物が
いたとしたら、まずはその人がどんな人なのか、
どのようなプロセスを経て今に至っているのかを
知る必要があります。
(例えば起業コンサルタントとか探しているなら、その人の立ち上げ当初の話を包み隠さず教えてくれるような人がオススメです!良いところばかり鵜呑みにすると、見誤ります。)
「原点」を見極められるか。
そして一番のヒントになるのは、原点の部分です。
もしそのモデルが、自分とは全く違った環境で
生まれ育ち、全く違う価値観を持っていたら、
別のモデルを探した方がいいかもしれません。
過去に私が外資系生命保険会社の
営業マンをやっていた時の話です。
その会社は長い歴史の中で培ってきた
抜群のセールスノウハウを持っており、
それを入社した社員に伝授していました。
過去の様々な成功事例をミックスし、
凝縮されたエッセンスを簡潔にまとめたものを、
研修でみっちり教えてもらえるので、
それをマスター出来ればある意味無敵です。
ですがその成功パターンを学んでも、
うまくいく人と行かない人がいるのは何故なのか。
それはやはり、その営業マンの周囲の環境や
人間関係の違いなのではないでしょうか。
交友関係や周囲の人間関係の違いにより、
スタートダッシュの成績は大きく分かれますし、
完成度の高いノウハウでも、続けられなくて
挫折してしまう人がある一定数どうしてもいます。
このケースは少しズレてしまうかもしれませんが、
成功率が高く何度も練られた完璧なノウハウでも、
それに付随するあらゆる要素が伴わない限り
成果には繋がらないということです。
成功のノウハウを学ぶことより、
分析することで本質を捉え、
「自分の場合だったら何が向いているか」を
試しながら見つけていくことが、
結果につながる秘訣なのではないでしょうか。
自分がどんな人間なのかを客観的に知ることで
自分の取扱説明書を持てるようになれれば、
自分はどの道を選んだらいいのか、
その結論を出しやすくなりますよね。